遅ればせながら、7月8日(日)に参加した第6回十勝中札内グルメフォンドについてレポートしたいと思います。
参加したのは、ロングコース(130 km)。当初雨の予報で心配していましたが、いざ現地入りしてみれば全く雨は降っておらず、杞憂に終わりました。むしろ、途中から晴れるという。
目次
基本データ
開催日:2018年7月7日(土)、8日(日)
開催場所:北海道河西郡中札内村
コース:
- 南十勝縄文コース/130 km/定員 350名/¥8,500
- 南十勝縄文コース/80 km/定員 350名/¥7,500
- 南十勝縄文コース/50 km/定員 200名/¥5,500
- 南十勝縄文コース/30 km/定員 200名/¥5,500
参加記念品
参加記念品は、大会名の入った特製ペン。今まで参加記念品としてキャップ、ボトル、サコッシュ等自転車関係のものがほとんどでしたが、文房具の類は初めてですね。
参加者数
主催者発表によれば、参加人数は882名。しかも、過去最高とのこと。この数は道内のサイクリングイベントの中でも確実に多い部類に入る。
コース設定および景観
99%の平坦と直線的なコース
コースは写真のような直線的な道がほとんどである。そして、設定されたコースの約99%が平坦である。郊外だと信号や一時停止もほとんど無いので、走りやすいことこの上ない。TTバイクで走ったら気持ちいいんだろうなあと想像したが、残念ながらDHバーは大会レギュレーションで禁止されている。まあ、そもそもTTバイク持っていないんですけどね。BOLIDE TT欲しい…。
景色に関しては、十勝平野を代表する畑作地帯が延々と広がる。流石、北海道で最も畑作が盛んなエリアというだけあって、見渡す限りの畑・畑・畑!これを見ると北海道が“日本の食糧庫”と言われる所以が理解できる。道中畑作地帯だけではなく、一部森林地帯も通過するが、全体に占める割合は非常に少ない。
1%のヒルクライム要素
同様に、全部が全部平坦地区という訳ではなく、一応ヒルクライム要素はある。本当にちょっとだけだが。
それが第3エイドステーションの「シーニックカフェ ちゅうるい」のある村営牧場の小高い丘の登りである。大会中唯一のヒルクライム要素。登坂距離は、約1.4 km。ルートラボやGoogleマップ上で道として表示はされていませんが、地図上の距離と標高差から平均斜度を計算してみたところ、約6%でした。手稲山の平均斜度と同じくらいか。
登りきると、広大でまっ平らな十勝平野が一望できる。といっても、ここから眺めることが出来るのは面積にして全体の10分の1にも満たないのだが。因みに、奥の方に見える山並みは、北海道の背骨ともいわれる日高山脈である。エイドもさることながら、この壮大な景色が何よりのご褒美である。
エイドの内容
第1エイドステーション<カムイコタン公園>
穀内さんちの濃厚ちーずケーキ サンジュリアン。その名の通り濃厚な味わい。手作り感があっていいですね。調べたところによると、大樹町の道の駅で売っているらしい。ただ、この時だいたい朝の8時半。個人的には、3時のおやつが良かったですね。
第2エイドステーション<大樹町多目的航空公園>
二つ目のエイドステーションは、JAXAの施設である大樹航空宇宙実験場のある多目的航空公園。実は、先日ホリエモンこと堀江貴文氏が出資・設立したインターステラテクノロジズ(IST)のロケット発射実験が行われたのが、ここのすぐ近くにある(写真の大きな建物ではない)。
といっても多少距離は離れており、残念ながら公園からその発射場を拝むことは出来なかった。
エイドはカレーライス。味は一般的なもののそれ。作り置きされていたのが少し残念。人によっては少なかったかもしれない。
第3エイドステーション<シーニックカフェちゅうるい>
先述のシーニックカフェ ちゅうるいで提供されたエイド。ウィンナー、バナナ、そしてこれはすあまかな?
第4エイドステーション<道の駅さらべつ>
十勝は畑作以外に酪農でも有名。十勝牛乳はもはや共通のブランド名。そんな十勝牛乳を使用したヨーグルト。
第5エイドステーション<幸福駅>
地元の洋菓子。写真には無いが、この他「おびひろの極上水」も提供された。ただ、500mlペットボトルはちょっと多かったかな。
ゴール後<中札内農村休暇村フェーリエンドルフ>
正直なところ、それまでのエイドはどこか物足りなさを感じていました。ひょっとすると、この記事をご覧になった方の中にも、同じくそう感じた方がいるかもしれません。そして、ゴール後のBBQの内容を見て納得しました。なるほどそういうことか、と。
御覧の通り、圧倒的な量と種類のBBQメニュー。全てはこの時の為の布石だったのだ(?)。しかも、写真に写っているのはごく一部で、他にも種類は沢山ある。そこら辺の下手な食べ放題よりもはるかに多いだろう。というより、ここまでくるとBBQの方がメインで、サイクリングの方はむしろおまけに思えてくる。いや、実際そうかもしれない。
BBQの内容自体は、とても満足のいく素晴らしいものでした。ただ一つ思ったことは、やはりBBQなので、私のようなお一人様にとっては少々厳しい仕様かなというところ。まあ、十分予想はしていましたが(笑)周りを見ると、家族連れや複数友人と参加されているような方々がほとんどでした。
気になった点
手が痺れる
前述の通り、コース自体は平坦かつ直線的で走りやすいものなのだが、時折、上の写真のような道路上に一定間隔で存在する継ぎ目が少々厄介。この段差からくるショックが手や尻に痺れや疲労感を蓄積させる。現在使用しているバーテープが薄手のもので、加えてグローブのクッションも薄いのも相まって、かなり手が痺れました。厚めのバーテープ、厚めのクッション入りグローブ、あるいはグランフォンド系バイクだったら、もう少し快適にライドできたかもしれませんね。まあ、そもそもGAN RSに乗っている時点で矛盾しているわけなんですが。
コースの案内看板が分かりにくい
もう一点、走行中に気になったことがある。それが、コースの案内看板が分かりにくいという点である。一般的に、サイクリングイベントでは、誘導員がいる交差点以外では方向指示の案内看板が設置される。この大会も例外ではなく、交差点に案内看板が設置されているのだが、その設置場所が手前過ぎて、万が一それを見逃した際にどっちに行けばよいか分からなくなる可能性がある。交差点の角に設置するのが一般的であるが、この大会では交差点よりも数十メートル手前に設置されていた。加えて、誘導員もおらず、案内看板自体も無い交差点(直進しないにも関わらず)も存在した。実際、それが影響してか、道を誤り、一つエイドステーションをスキップしてしまった参加者もいたようだ。私も道中この道で本当に合っているのかと不安に思うことが多々あった。この問題は割と致命的であるように思われる。これは是非とも改善すべき点だ。
事前アンケート制
この大会では、珍しく事前アンケート制という形式を採用している。大会に関するアンケートを当日までに書いてもらい、受付時に回収するというものである。この形式には、ゴール後のアンケート記入の煩わしさがないというメリットがある一方で、参加者の意見がフィードバックされにくいというデメリットもある。はたして、1年も前に参加した大会の感想や意見を事細かに覚えている人が果たして居るだろうか。ほとんどの方は忘れていると思う。意見がうまくフィードバックされないが故に、上記のような致命的な問題がまだ残っているのではないだろうか。
総評
大会名に「グルメ」と入っているだけあって、確かにそのミール内容は目を見張るものがあった。グルメフォンド、その名に偽りなし。「食事付きのサイクリングイベントに参加する」というより、「食べ放題に行ってくるついでにサイクリングもしてくる」といったイメージの方が正しいかもしれない。ゴール後のBBQシーンだけ見ると、それはまるでお祭りのようである。
本来メインであるサイクリングの方も、(ロングコースでさえ)ほぼ平坦のコース設定となっているため、コース難易度は低い。体力に自信のない方でも難なく走破できると思われる。故に、老若男女問わず、皆が皆楽しむことが出来るサイクリングイベントとなっている。
逆に言うと、サイクリングイベントに多少のストイックさを求めている方(そんなこと思っている方はそうそういないと思うが)、ピュアクライマー、あるいはエイド(BBQではなく)にクオリティーを求めている方には、少々物足りないかもしれない。
こんな方にオススメ
- 初心者
- 登りよりも平坦が好き
- ファミリー(子連れ)で参加
- 友人と参加
- “走り”よりも”食”を重視
- BBQが好き