【参加レポート】第7回グランフォンドきよさと(2018)

少々前になりますが、7月1日(日)に開催された第7回グランフォンドきよさとに参加してきましたのでレポートしたいと思います!

今回は、これまで参加してきたサイクリングイベントの中でも最も札幌から遠い開催地になります。距離にして約380 km。いつもは日帰りで行ったりしてますが、流石に今回は少し厳しいかなということで、前日網走で一泊して現地入りしました。

基本データ

場所は、北海道斜里郡清里町。

コースは以下の3種類。

  • ロングコース/距離170 km/定員100名/参加料8,000円
  • ミドルコース/距離100 km/定員100名/参加料6,000円
  • ショートコース/距離60 km/定員100名/参加料4,000円
  • MTBツアー/距離20 km/定員30名/参加費3,000円

今回は、ロングコース(170 km)に参加しました。ただ、今年は当初予定していたルート上で工事が行われていた為に、一部ショートカットされ、距離は164 kmと少し短くなっていました。

参加記念品

参加記念品のいまばり産特製タオル

参加記念品は、特製タオル。「清里100%」という文字に加え、「きよさと情報交流施設きよ~る」、「清里焼酎蒸留所」、そして「斜里岳」を登る自転車の絵柄が入っている。因みに、いまばり産。

参加者

出発式の様子

配布資料によると、申込人数は計195名。実際の参加者は当日欠席等あると思うので、それよりも多少少なくなると思われる。

年齢層に関しては、一般的に都市部から離れるほど、また規模の小さいものほど、参加者の平均年齢が上がるものなのだが、それに反して、思いのほか若い方が多い印象だった(あくまで個人的な感覚によるもので、実際に数を調査したわけではないが)。勿論、中高年層が依然として大半を占めるのは言うまでもないが、圧倒的というわけではなかった気がする。おそらく家族連れが比較的多かったことが影響したように思われる。

コース設定および景観

広大な田園風景

田園風景を横目に緩やかな丘陵地帯を走る

清里町の小麦畑(手前)と斜里岳(右奥)および海別岳(左奥)

コース序盤は、清里町の広大な田園風景と緩やかな丘陵地帯の中を走る。清里町では特に小麦とジャガイモの生産が有名で、走っているとそれらの畑をよく目にします。小麦といえば、某バラエティー番組のラーメンを作る特集では、品種「春よ恋」の生産地としてお隣の小清水町が紹介されていましたね。清里町でも同じく春よ恋は生産されているようです。

そして、この田園風景の中を走っていて真っ先に気付くのが、やはりひと際存在感のある斜里岳(標高1,547 m)。ロングコースでは、この斜里岳の周りをぐるーっと一周するようにコースが設定されています。

1stヒルクライム・清里峠

摩周湖方面へ向かう道。景色は徐々に田園地帯から森林地帯へと遷移する。

一つ目の峠は、清里町と中標津町を結ぶ道道1115号線/150号線上にある清里峠(きよさととうげ)。標高差は約370 m(第1チェックポイントから峠の頂上まで)。そして、その頂上部に脇道があり、その先に本大会のエイドステーションにもなっている裏摩周展望台がある。

この峠の景色に関しては、正直あまりよく覚えていない。写真もほとんど撮らなかった。というのも、とある方とずっとしゃべりながら登っていたからである。

そのとある方というのが、ピナレロGAN Sを駆るサポートライダーさんの安藤さん(名出し許可いただきました)!私と同じく黒×赤カラーのGANシリーズに乗っているということで、何やら意気投合(?)し、そのまま裏摩周展望台まで一緒にヒルクライムしました。道中は、和気あいあいと仕事やライディングスタイルなどの話などをしながら登っていたので、気づいた時には峠頂上にいたという感じ。その中で、ダンシングのコツなんかも教えてもらうことができたので、お陰様でかなり有意義な時間を過ごすことが出来ました。その節は本当に有難うございましたm(_ _)m

このように、初対面や年齢等に関係なく、どんな人でも気軽にコミュニケーションをとれるところが、サイクリングイベントの良い所の一つだと思います。

さて、清里峠のピークに到達後は、先述の通り裏摩周展望台へと続く脇道に入るわけだが、そこから急に勾配が一段階上がる。それまで苦なく登ってきたわけだが、ここにきて初めて「お、これはなかなか」という感想を抱いた。それもそのはず、ルートラボによると平均斜度は6%前後

裏摩周展望台へと続く最後の登り坂。緑ベストはサポートライダーの安藤さん。

勾配はそこそこキツいが、路面自体はきちんと整備されており、ロードノイズはそこまで感じなかった。加えて、日曜にもかかわらず、車はそれ程走っていない。その意味では登坂しやすかったように思う。

裏摩周展望台からの風景

坂を登りきると、その先にはご褒美として美味しいエイド(後述)と裏摩周の景色が待っている。

5月に参加したグランフォンド摩周では表側の展望台から望み、そして今回は裏から。この上なく摩周湖を堪能している。幸い、この日は霧も薄く湖面を拝むことが出来た。

【参加レポート】第6回グランフォンド摩周(2018)

2018.06.10

2ndヒルクライム・開陽台

もう一つの峠の前に、実はもう一つヒルクライム要素がある。それが開陽台である。距離は短いものの、ルートラボによると平均斜度は7%超。峠ではないが、大会中最も勾配がきつい

開陽台

坂を登りきると、開陽台展望館が見える。開陽台の魅力は何といっても、そこから望む360℃の地平線。だがしかし、この時ちょうど天気が良くなかったこともあり、残念ながらあまり遠くまで見渡すことが出来なかった。天気は良いと、ここから国後島が見えるらしい。

開陽台のもう一つの魅力は、その下りの途中にある。

どこかで見たことある風景…と思ったら斜里町の天に続く道ですね。中標津町にも天に続く道、あります!

3rdヒルクライム・根北峠

2つ目の峠は、斜里町と標津町の間にある根北峠(こんぽくとうげ)。標高差は約400 m(国道244号線と道道975号線の交差点から峠の頂上まで)。ライブカメラが設置されている分、清里峠よりはこちらの方が有名である。

根北峠①。登りと思いきや、実はこれは下り。

根北峠②。路面状況はあまり良いとは言えない。

まさに“山の中を征く”という感じである。ルートラボによると平均勾配は頂上近くで5%程度で、それだけ見ると清里峠よりは楽?しかし、路面状況がお世辞にも良いとは言えず、路面の凹凸を直に感じる。その点に関して言えば、若干登りにくい。

エイドの内容

第1エイドステーション<道の駅ぱぱすランドさっつる>

青南蛮味噌のおにぎり、豚汁、バナナ。青南蛮味噌のおにぎりは初めて食べたがうまうま。しかも、柔らか握り。豚汁は、豚肉の他、ネギ、大根、ゴボウ、こんにゃく等が入って具沢山。いずれも手作り感が半端ない。

第2エイドステーション<裏摩周展望台>

ミネストローネとオレンジ。すごくイタリアンな組み合わせ。

第3エイドステーション<開陽台>

スナックとドーナツ?ケーキ?左はお土産用。

第4エイドステーション<金山温泉付近>

ハンバーガーとバナナ。中のハンバーグの手作り感がこれまたすごい。ボリュームも十分。

第5エイドステーション<みどり工房しゃり そよ風キャンプ場>

キッシュ、知床の生どら焼き、バナナ。キッシュは手作りで、中にはサケが入っている。生どら焼きには、はまなすとこけももの2種類の味があり、私はこけももを選択。

ゴール地点<きよさと情報交流施設きよ〜る>

ゴール後、完走証と共にピザ(しかも、ピースではなく1枚丸ごと)を受け取る。もはや見た目からして旨い。材料の小麦は、当然地元産だろうか。

総評

グランフォンドきよさとの魅力は、大きく二つあると思います。

一つは、そのコースの大半が森林エリアで、標高差300m超の二つの峠があることに加え、平均勾配7%の坂もあることから、ヒルクライムに特化したコース設定となっている点である。おそらく北海道内のサイクリングイベントの中で、最も獲得標高が高いのではないだろうか(少なくとも、これまで私が参加したイベントの中では一番)。クライマー向けサイクリングリングイベントといっても過言ではないかもしれない。よって、ヒルクライムが苦手な人にとっては少々厳しいかもしれない。因みに、「二つも峠を越えるのは無理!!」という方には、ミドルコース(100km)がおすすめ。こちらは、峠は一つとなっている。

もう一つの魅力は、オリジナリティ溢れるエイド。写真を見てわかるように、そのほとんどが既製品ではなく、地元の方が地元の食材を使って作った手作りフード。これらは、このイベントに参加したからこそ食べられるというもの。量に関しても、とりわけ多いというわけではなかったが、少ないということは決してなかった。適量だったように思う。

一方で難点を挙げるとするならば、グランフォンド摩周と同じく、開催地が都市部から少し離れているということで、若干のアクセスのしにくさがある。釧路市からだとまだ2時間程度で到着できるが、札幌市からだと高速を使っても5時間はかかる(尤も、私のように札幌から参加する方はそこまで多くはないと思うが)。しかし、都市から離れているが故のロケーションというものもあるので、こればかりは致し方なしか。また、先述の通り、根北峠の路面状況があまり良くなかった点も気になった。ただこれも、大会の運営側に責は無く、責があるとすれば道の行政だろう。

こんな方におすすめ

このサイクリングイベントは、以下のような方にお勧めである。

  • クライマー、あるいはヒルクライム好きの方
  • サイクリングイベントにてエイド内容を重視している方