【ピナレロ】新PRINCEシリーズ (2019~) とGANシリーズ (2016~) の違い

先日、ピナレロ2019年モデルの情報が解禁され、GAN RS&GAN Sに代わる新しいモデルとしてPRINCE FX&PRINCEが発表されました。

折角手元にGAN RSがあるということなので、今回は新PRINCEシリーズと従来のGANシリーズでは具体的に何が変わったのか、その主な変更点を写真と共に簡単にまとめてみました。

新PRINCEはF10系統

そもそもPRINCEとGANではベースが異なる。

GANはDOGMA F8をベースにデザインされているが、一方のPRINCEはDOGMA F10をベースにデザインされている。F10の特徴を受け継いでいるため、ぱっと見F10そっくりである。

しかし、前記事でも書いたが、単純にF10の下位互換かと思えば、実はそういうわけでもないところがPRINCEの面白いところであり魅力でもある。

変わった点

コンケーブダウンチューブ

FlatBackダウンチューブ(写真はGAN RS)

Flatbackコンケーブダウンチューブ(写真はDOGMA F10)

PRINCEシリーズでは、従来のFlatback(所謂、カムテール形状)ダウンチューブに加え、DOGMA F10と同じボトルケージ部分にコンケーブ(凹形状)が追加されている。これにより空力性能がより向上している。

ForkFlap(フォーク先端のエアロ形状)

フロントフォーク先端部(写真はGAN RS)

ForkFlap(写真はDOGMA F10)

新PRINCEにもF10と同様のForkFlap(フォーク先端部の後方への凸形状)が追加されている。これも空力性能の向上に貢献している。

ダウンチューブ下面の湾曲化とヒドゥンデザイン(ブレーキ部分のカット)

GANシリーズでは、ダウンチューブ下面は直線的である。しかし、新PRINCEシリーズでは前輪に沿ってダウンチューブの下面が湾曲している(比較画像がなくて申し訳ない)。これはDOGMA F10には無い特徴ひょっとすると、前輪のポジションがやや後方に移動したのかもしれない。画像をじっくり比較してみると、フォークのカーブがGANのそれよりもややきつくなっている気がする。尤も、その真偽のほどはジオメトリを確認してみないことにははっきりしないが。→フロント付近のジオメトリが少し変わったのかと思いきや、全く変わっていませんでした。詳しくは後述。(2018/7/20更新)

その他、新PRINCEシリーズはキャリパーブレーキ部分が内側に少しカットされ、ブレーキがフォークあるいはシートステーにやや埋め込まれたような形状を有している(これまた比較画像がなくて申し訳ない)。公式によると、これは「ヒドゥン(hidden)ブレーキデザイン」と呼ばれている。こちらもDOGMA F10には無い特徴

残念ながら現時点で手元に新PRINCEの参考資料がないので、CyclingEX様のツイートを引用しておきます。詳しくはそちらの写真をご覧ください。

価格

○GAN RS (2018)と●PRINCE FX (2019)

  • シマノ・ULTEGRA完成車 498,000円 → 528,000円 (30,000円アップ↑
  • フレームセット 428,000円 → 455,000円 (27,000円アップ↑

△GAN S (2018)と▲PRINCE (2019)

  • カンパニョーロ・POTENZA完成車 △435,000円 → 435,000円(変わらず)
  • シマノ・ULTEGRA完成車 435,000円 → 435,000円(変わらず)
  • シマノ・105完成車 375,000円 → 385,000円(10,000円アップ↑

◇GAN (2018)と◆GAN (2019)

  • 105 Mix完成車 ◇310,000円 → ◆298,000円(12,000円ダウン↓

※全て税抜き価格

価格は車種やコンポーネントによって異なる。特に、PRINCE FXの価格上昇が顕著である。これは生産コストの問題というよりも、2018年モデルではGAN RSとGAN Sの価格差があまり大きくなかったことから、グレード間の差別化を図るために価格が変更された可能性が考えられる。

変わっていない点

マテリアル

マテリアルは、PRINCE FXはT900カーボン、PRINCEはT700カーボンで、GAN RS及びGAN Sから変更はない。

ジオメトリ

新PRINCEシリーズのジオメトリは、GAN(2019)及び旧GANシリーズ(2016~)のそれと全く同じです。よって、仮にGANシリーズから乗り換えした場合でも全く違和感なく乗ることが出来るでしょう。