8月4日(土)、絵本の里けんぶちぐるっとライドに参加してまいりましたので、レポートしたいと思います。
実は前日まで出張に行っていて、帰宅したのが午後9時頃。3時間ほど仮眠し、午前2時頃札幌を出発。下道を滝川・旭川経由で走り、午前6時半頃に現地到着。
現地の天候は晴れ。最高気温は27℃。その前の週のような猛烈な暑さはなく、過ごしやすい気温。一足先に受付を済ませ、時間まで途中のコンビニで買っておいた朝食をとりながら車の中で待機。
目次
基本データ
大会名:絵本の里けんぶち ぐるっとライド2018(昨年は「HOKKAIDO BIG SKY ぐるっとライド」という名称だったが、より地域性を意識した名前に変更された。前回が記念すべき第1回目で、今回は2回目の開催となる。)
開催日:2018年8月4日(土)
開催場所:北海道上川郡剣淵町東町 桜岡公園
定員:400名
コース:
ロングコース/110km/¥8,000
ミドルコース/60km/¥6,000
※小学生は半額
参加記念品
見よ、このボリューム感を。果たして、これほどまでに品数豊富な参加記念品がこれまでにあっただろうか。いや、ない(反語)。
参加記念品として参加者に提供されたのは以下の4つ。
- 剣淵町産の米
- 士別市産のてんさい(ビート)を使用した天サイダー
- 幌加内町産のそば
- 和寒町産のかぼちゃを使用したペポたると
全て地元の特産品である。個人的には、形として残るものよりも、このように消費できるものを貰ったほうが嬉しいかもしれない。加えて、お土産を買う手間も省ける。
因みに、一般的に参加記念品は受付の際に提供されることが多いのだが、この大会では完走後に完走証と共に手渡された。ゴール後ということもあり、ご褒美感が一層増す。
参加者数
実際の参加者数について公式からの発表はないが、確認した参加者らのゼッケン番号から推測するに、150名前後かと思われる(あくまで個人的な推測による)。
コース設定および景観
盆地に広がる田園風景
この大会では、剣淵町、士別市、幌加内町、和寒町の4つの市町を回るようにコースが設定されている。そして、これらの町はいずれも四方を山に囲まれた盆地に位置している。因みに、剣淵町・士別市・和寒町は、稲作の最北限地としても知られる名寄盆地に含まれる。
盆地の平野部では、主に区画化された田園地帯の中を走る。道のりは平坦かつ直線的で走りやすく、周囲に遮るものが無いので開放的な気分が味わえる。
やはり盆地ということもあってか、当日あまり風の影響を受けなかったように感じる(勿論その日の天気にもよると思うが)。これは自転車で走る条件としては非常に良い。
メインは3峠を含む山間部
当然のことながら、盆地間を移動するには山の中を通ることになる。田園地帯はあくまで前菜。この大会のメインディッシュは山間部のコースである。
今回私がエントリーしたロングコースでは、学田峠(がくでんとうげ)、士別峠(しべつとうげ)、和寒峠(わっさむとうげ)の3つの峠を走ることになる。
ここで「えぇ~…」と思われた方も中にはいるかもしれないが、どうか安心してほしい。峠といっても何キロも続く登りを行くわけではなく、またその勾配もさほどキツいというわけではない。峠というには少々憚られる程度のものである。
ルートラボによると、いずれの峠も登坂距離は2~3 km程度と短く、平均斜度については学田峠及び士別峠は約4%、和寒峠は約5.5%と初中級レベル。和寒峠だけ平均斜度5%を超えるが、何せ距離が短いので、登りが苦手という方でも問題なく越えられる。
山間部が多めということで、自然とカーブ多めの道のりとなっている。景色は、ひたすら緑生い茂る山の中というわけでもなく、道中川と並走するようなシーンもあり、この真夏のライドにひと時の“涼”をもたらしてくれる。
斜度8%の伏兵
この大会では3つの峠にばかり注目がいきがちだが、先述の通り、正直大したことはない。それよりもむしろ、3つの峠を登るよりも前、コースの序盤の方で登場する丘陵地の方が、勾配に関して言えばキツかったりする。
ルートラボによると登坂距離2 km程度、平均斜度は約6%。場所によっては、斜度8%(交通標識より)のところもあり、そこそこキツい。これぞまさに伏兵。
逆に言えば、この坂さえ越えてしまえば、それ以降それ以上の坂は無いということで、気持ちは楽とも言える。
日本一のそば畑
幌加内町に入ると、一面に広がる白い花が目に入る。実はこれすべてそばの花である。幌加内町と言えば、そばの作付面積日本一としてとても有名。この風景が見れるのは、北海道の中でも幌加内町ならではである。
エイド内容
第1エイドステーション<羊と雲の丘の世界のめん羊館>
サフォークラム串と笹寿司。実を言うと、その当時はやきとりという名の豚串(所謂、室蘭やきとり)だと思って食べてました(笑)串は、本格的な炭火コンロで焼かれたもので、非常に旨かったです。
第2エイドステーション<幌加内町生涯学習センター>
手打ちそば(冷)とそばの実入りかまぼこの天ぷら。幌加内町ならではのエイド。そばは参加者らが到着してから施設内で茹でているらしく、多少の待ち時間があるが、出来立てを食べられると思えばなんてことない時間である。風味の違いは私には分からないが、コシがあり、食感やのど越しも良いのは私でも分かった。製造過程や調理法も良いのかな?のどが渇きがちなサイクリング時に食べるのは丁度良い。
第3エイドステーション<和寒町公民館恵み野ホール>
和寒メロン、ミニトマト、きゅうり一本漬け、トマトジュース。豪華すぎて手に余る。文字通り、手に収まらなくて一度に持ち切れませんでした(笑)何よりもまず、このキュウリのインパクトといったら。これ一本食べただけでもうお腹いっぱいです。旬のミニトマトは、目を見開くほど美味しかったです。収穫したての風味がしました(栽培した経験のある人には分かるはず)。
ゴール後<桜岡公園シンボル広場>
剣淵町開基120年スペシャル丼。鶏ももの照り焼き丼的な感じでしょうか?勿論美味しかったのですが、前のエイドからゴール地点までそれほど距離は離れておらず、かつ例のキュウリが影響してか、ゴールした時点ではそこまでお腹は減っていなかったという。最終的に、満腹満足のエイド内容でした。
剣淵町開基120年記念抽選会
ゴールした際、スタッフの方から「当たってますよ!」と言われ何かと見たら、ゼッケン番号に基づく抽選で、なんと9等が当たってました。抽選数は全部で20本くらいだったかな?仮に参加者数が150名だとしても、なかなかの確率。これまでこういった抽選で一度も当たったことがなかったんですが、これは珍しい。めちゃんこ嬉しい。
賞品内容はこちら。
大吟醸酒じんじんと純粋はちみつ。棚から牡丹餅とはこのこと。因みに、一等は米10kg、酒、ジュースセットでした。。。(゚Д゚)
開基120年記念ということで、これは今年だけなのかな?
注意すべき点
8月という時期に加え、山間部を走ることが多いということで、注意したい点として虫の問題がある。
走行中かなりの確率でハチやアブなどの大型の虫にヒットする。そして、速度が遅い登坂中などは、その虫に刺されたりする。実際、刺されたりした人も何人かいたようだ。私も2か所刺された。1か所目は、平地を走行中、あごに何かがぶつかった衝撃と同時に刺された痛み。2か所目は、ダウンヒルの最中に胸元に何かがぶつかった衝撃を感じ、その数秒後に脇腹に激しい痛み。あとで見ると、思いっきり赤く腫れていた。どうやら、何らかの虫がはだけていた胸元から中に入ってしまい、脇腹を刺したようだ。やはり、そういう意味でも下りの際はちゃんとジッパーを上まで上げた方が良さそうだ。
わざわざ虫除けや虫刺されの薬を持っていく程ではないとは個人的に思うが、あったらあったで便利かもしれない。特に、お子さんなどには。
総評
この大会の魅力は、「3つの峠越え」、「抑揚のある道のり及び景色」、「充実したエイド内容」の3点だと個人的に思う。
最大の特徴は、やはり何といっても3つの峠越えだろう。クライマーたちにとっては嬉しいポイントである。しかし、クライマー専門の大会かと思えばそういうわけでは決してなく、峠の一つ一つはそれほど勾配もキツくなく、距離も短いので、登りが苦手な方も含め万人が無理なく完走できるコース難易度となっている。その意味では、物足りなく感じる方も中にはいるかもしれないが。
その道のりは全体として、平地・山・平地・山…といった抑揚あるコース設定となっている。景色も山間と田園の風景を交互に楽しめるので、脚だけでなく目も飽きない。
エイドは、その土地ならではの旬な食材を使用したオリジナリティー溢れるものとなっている。その場で調理して提供されたという手作り感があるのも良い。量も言うまでもなく十分。家に帰った後も各市町の特産品を楽しめるという点も素晴らしい。参加者らのことをよく考えているなと感心する。
開催2回目ということもあり、まだまだ認知度が広まっていないように思う。上記の様に、その内容には魅力が多く、まだ参加したことない方には是非ともお勧めしたい大会である。この記事を通して、「参加してみようかな」と思う方が一人でも増えれば幸いに思う。
こんな方にオススメ
- 山・峠が好きな方
- オリジナリティーのあるご当地エイドを沢山食べたい方