PINARELLO GAN RS 2018年モデルの徹底解説第2弾は重量編です。GAN RSの重量はカタログや公式サイトに載っていないので、折角なのでご紹介したいと思います。
第1弾の外観編については、下記リンクをご参照ください。
目次
計測方法等
計測対象:PINARELLO GAN RS 2018年モデル(カラー130/LA ROSSA, サイズ51.5, ガラスの鎧施工済み)
計測機器は、吊り下げ式のデジタルスケール(最小計測単位0.01 kg)を使用。
計測方法は、多少の誤差も考えられるため、5回計測し、最終的にそれらを平均しました。
測定結果
完成車重量:フレーム+R8000(ペダル無し)+ホイール
ペダルを除く、R8000グループセット・ホイールを装備した状態(いわゆる完成車重量)における重量。完成車に付属されていた反射板等は計測から除外している。
因みに、私の場合、オプションとしてフレーム表面にガラスの鎧(クレスヨンド)を施工してもらっているが、それによる重量増しは微々たるもの(数g程度)とされている。
測定した結果…
1回目 8.07 kg
2回目 8.09 kg
3回目 8.08 kg
4回目 8.08 kg
5回目 8.12 kg
平均 8.09 kg
ホイール無し重量:フレーム+R8000(ペダル無し)
前項の条件からホイールを外した状態での計測。
測定した結果…
1回目 5.00 kg
2回目 4.99 kg
3回目 4.91 kg
4回目 4.94 kg
5回目 4.99 kg
平均 4.97 kg
全重量:フレーム+R8000(ペダル有り)+ホイール
ペダルを追加し、実際に使用する条件における重量も計測した。
測定した結果…
1回目 8.39 kg
2回目 8.32 kg
3回目 8.37 kg
4回目 8.36 kg
5回目 8.37 kg
平均 8.36 kg
考察
お察しの通り、軽いバイクとは決して言えない。そして、コストパフォーマンス(この場合、軽さ)も明らかに低い。ヒルクライム用などの軽量ロードを純粋に求めているなら、おすすめはしない。それならTREKのÉmonda(エモンダ)やRidleyのHELIUM(ヘリウム)などを買った方が無難である。TREKのÉmonda SL 7なんかは、ほぼ同価格であるにもかかわらず、Ultegra Di2&カーボンホイールが付いて、重さはなんと7.5kgを下回る。
今後カスタイマイズを行っていく上で、ホイール交換が最優先事項なのは言うまでもない。6kg台にするのは難しい(不可能?)と思うが、ミッドレンジクラスのそこそこのホイールであれば、全重量7 kg台に乗せるのは容易だろう。
以下は、先代モデルとの比較に関する考察である。
完成車重量が8.09 kgということだったが、これはCyclistさんの記事にある2016年モデルのGAN RS(同じ51.5サイズ)の重量よりも140 gほど重い結果となっている。
その原因として、コンポーネントの構成の違いが影響していると考えられる。2016年モデルではUltegra 6800(50x34T、11–28T)だが、2018年モデルではUltegra R8000(52x36T、11–28T)となっている。しかし、それら二つのモデルの総重量に大きな差はないと考えられている。
大きな違いがあるとすれば、やはりホイール。2016年モデルはフルクラム・レーシング7が採用されていたが、2018年モデルではシマノ・RS010が採用されている。それら二つの重量差は150 gほどなので、おおよそ計算が合う。おそらくこれが2018年モデル完成車重量の重量増加の原因とされる。
すなわち、フレーム単体の重量は先代とほぼ同じ可能性が高い。フレーム形状は2016年モデルから大きな変化は見られず、マテリアルもT900で変わらず。当然と言えば当然の結果である。今後オーバーホールする機会があれば、コンポーネントを除いたフレーム単体での重量も是非計測してみたい。
〈2018.5.20追記〉新しいホイールに交換後、再度総重量を計測しました↓
おまけ:PD-R8000の重量
PD-R8000の重量はカタログにも載っているので掲載する意味はあまりないのですが、折角ペダルを外したことなので、おまけとしてついでに測っておきました。
なんとカタログ値と全く一緒の248 g!品質の高さがうかがえる。