地元民が日ハム新球場真駒内公園案について物申す

※署名を目的に来られた方々へ
署名の方法等は下記リンク先をご参照ください。

実現する市民の会(賛成派):http://www.fighters-bp.site/

反対する市民の会(反対派):https://makomanaipark.blogspot.jp/

今日は、ロードバイクとは全く関係ない時事ネタです。私としても他人事ではなくなり、どうにも見過ごせない案件なので、板違いならぬブログ(テーマ)違いではあることを承知で書きたいと思います。全国的にもニュースになっているので、ご存知の方は多いと思います。

それはタイトルにもありますように、“北海道日本ハムファイターズの新球場問題”についてです。最近、既存の3つの候補地に加え、真駒内公園案が新たに浮上しました。今日はそれについてお話ししたいと思います。

事の経緯と記事投稿のきっかけ(※2017年12月9日追記)

事の発端は、10月13日付の下記の内容の記事です。

プロ野球北海道日本ハムの新球場を核としたボールパーク(BP)構想の新たな候補地に道立真駒内公園(札幌市南区)が浮上したことに関し、札幌市の秋元克広市長は12日の定例記者会見で、真駒内案は球団側から打診があったことを明らかにした。

日ハム新球場の真駒内案 札幌市長「球団から打診」(2017年10月13日)‐どうしん電子版より引用)

これまでのきたひろしま総合運動公園(北広島市)案、旧道立産業共進会場周辺(札幌市豊平区)案、北海道大学構内(札幌市北区)案の3案が提案されていましたが、ここにきて第4の案として真駒内公園(札幌市南区)案が浮上しました。そのニュースを初めて見たときは驚愕しました。何故なら、その場所が私にとって非常に馴染み深い場所だからです。

それに対して、市と道の反応はというと、

札幌市の秋元克広市長は26日の定例記者会見で、(中略)「できるだけ球団の意向を尊重できればと思う」と述べた。

札幌市、真駒内も提案へ 日ハム新球場候補地 要望受け(2017年10月27日)‐どうしん電子版より引用)

高橋はるみ知事は27日の記者会見で「要請があれば協力していきたい」と前向きな考えを示した。

日ハム新球場真駒内案でも「協力したい」 高橋知事(2017年10月28日)‐どうしん電子版より引用)

と、両者共に前向きな意思を示す。

そして、案が浮上してから約一か月。

真駒内公園は札幌冬季五輪・パラリンピック招致でスピードスケート会場の候補地から事実上外れ、BPの有力候補地の一つに浮上した。

日ハム新球場、真駒内有力候補に 札幌市、月内にも提案(2017年11月11日)‐どうしん電子版より引用)

気づけば、有力候補に。

尚、その後札幌市が真駒内公園案を正式提案した模様。(2017年12月9日追記)

札幌市が15日に開催予定の球団との実務者協議で、道立真駒内公園(札幌市南区)を第3の候補地として正式提案することが9日、分かった。

真駒内、第3の候補地 日ハム新球場 札幌市が15日に正式提案(2017年12月10日)‐どうしん電子版より引用)

しかし、連日メディアで球団、道、市、各サイドの発言等は報道されるものの、札幌市民、とりわけ真駒内公園周辺の住民の声があまり聞こえてこない。取り挙げられたとしても、それはごく少数だったり、片側だけの意見だけだったりする。

そこで、折角ブロガーとして考えを公に発信できる立場にあるので、それを活かさない手はないとこの度記事を書くことにしました。

 

簡単な自己紹介

真駒内公園との関わり

本題に入る前に、まず私の素性と真駒内公園との関わりについてざっくり述べておいた方がいいでしょう。

一言でいうと、私は真駒内公園の近くに住む地元住民です。一時期札幌を離れていた期間を除き、20年以上この地で真駒内公園と関わりながら暮らしてきました。小さい頃はよく散歩や園内にあるさけ科学館で稚魚放流などを行い、中学・高校の頃は屋外競技場で一般開放されているテニスコートをよく利用したものです。そして、最近では、野生動物の写真撮影のために足を運んでいます。

実は、このブログでも何度か登場しています。今年5月の支笏湖ライドや8月に豊平川河川敷のサイクリングロードを走った際も出発地点は真駒内公園でした。

真駒内公園(真駒内川沿いにサイクリングロードが整備されている)

そんな訳で、真駒内公園とは昔から深い関わりがあります。

野球との関わり

また、新球場問題を語る上では、私と野球との関わりについても述べておくべきでしょう。

私は、野球経験者ではありませんが、日ハムが北海道に来た時からファイターズファンです。普段はテレビやネットニュースなどでチェックする程度ですが、昨年は初めて札幌ドームへ行き、現地で観戦する楽しさというものを味わいました。昨年優勝した際は、最高に気分が高揚したのを今でも覚えています。

私は毎週のようにドームに行って応援する程の熱心なファンというわけでは決してありませんが、野球とファイターズに対して一定の理解があり、それらを応援したい気持ちを持っています。

そんな境遇の私から、現在のファイターズの新球場問題について意見を述べたいと思います。

私が真駒内公園案について反対する理由

はじめに、私はこの真駒内公園案に対しては反対の立場です。その理由は以下の通りです。

環境破壊による生態系への影響

エゾリス(真駒内公園にて撮影)

私が最も懸念しているのがこれです。真駒内公園は市街地の中にありながら、約85ヘクタールという非常に広大な面積を有しており、そこでは自然木5万本を含む多くの植物が生育しています。カタクリの群生地があることでも有名ですね。また、多種多様な野鳥が見られるということで、バードウォッチングが盛んに行われています。中には、他ではなかなか見ることが出来ないカワセミやヤマセミなどの珍しい野鳥もいたりします。実際に、写真を撮ったこともあります。哺乳類では、エゾリスとエゾモモンガがいます。後者はまだ見たことないですが、前者はよく見かけます。後者に関しては、一時期NHKの某番組で取り上げられて話題になりましたね。この生物の多様性は、その閑静かつ広大な環境によるところが大きいと考えます。

もし真駒内公園にボールパークが建設されるとしたら、スタジアムとその周辺のかなりの面積が再開発されるでしょう。公園奥地にあるカタクリの群生地は開発から逃れられるかもしれませんが、スタジアム周辺の動植物には少なからず影響があるでしょう。喧騒を嫌う森林性の野鳥などは、生息地を追われるかもしれません。まあ、実際のところ、環境アセスメント等きちんとした調査をして見ないことにはハッキリとしたことは言えませんが、もしそれらが失われるようなことになるのであれば私は断固反対ですね。

尚、世間的にもこの理由が多数を占めるようです。

真駒内案に慎重な意見は35件と全体の51%を占める。「公園の自然環境破壊につながる」との声が最も多く、「札幌五輪の象徴的な施設を残すべきだ」「交通渋滞など住環境が悪化する」「市が一企業を支援するのは問題」などの意見もあった。

ハム新球場、真駒内案に半数慎重 札幌市への意見 「環境破壊」最多(2017年11月22日)‐どうしん電子版より引用)

レクリエーションの場の喪失

都市公園の主要な役割として、レクリエーションが挙げられます。

前項に関連して、それらの生物の多様性が減少したすると、バードウォッチングや生物観察などのレクリエーションの場としての価値が損なわれる恐れがあります。わざわざ山奥に行かずとも、都市にいながら多くの種類の動植物を気軽にかつ安全に観察できる場所はとても貴重だと考えます(ヒグマと遭遇する心配も要りませんしね)。

その他、現スタジアムの中では夏期には、前述のように、テニスコートとフットサル場が、冬期にはスケート場が一般開放されています。また、その周辺には広い芝があり、子供やペットなどが戯れているのをよく見かけます。それらが、球場およびボールパークの建設により出来なくなる恐れがあります。

交通の混雑(※2018年2月12日追記)

これは報道でも言われていることですが、屋内競技場あるいは屋外競技場にて著名人のコンサートや花火大会等の大規模なイベントが開催される際には、非常に混雑し、渋滞は必至です(それでなくとも、日頃からよく渋滞していますが)。その理由として、それらが幹線道路に面していないことが挙げられます。具体的には、西側の石山通(国道230号線)はさておき、南北に分断する五輪通が片側一車線(道幅は二車線分あるが)であることと、公園の東側に面している真駒内通の道幅が狭いことが影響していると考えられます。真駒内通は、片側二車線ではありますが、路肩がほとんど無いため、路駐があるとほとんど片側一車線と変わりません(最近では、路駐対策として道路脇にコーンを置いたりしているみたいですけど)。イベントがある時は極力通りたくない道です。現在は、大規模なイベントは土日限定でそれに伴う大渋滞も月に数回とかですが、ボールパークの設置により今以上に交通が混雑することが懸念されます。

これに対し、札幌市が対応策を検討している模様。(2018年2月12日追記)

プロ野球北海道日本ハムの新球場を核としたボールパーク(BP)構想で、道立真駒内公園(札幌市南区)が建設地となる場合を想定し、札幌市は新年度、公園内を貫く「五輪通」の拡幅の検討を本格化する。

札幌市、真駒内「五輪通」拡幅検討 日ハム新球場を想定(2017年12月30日)‐どうしん電子版より引用)

なんでしょう。今更感が半端ない。市も昔から状況は把握していただろうに。川沿アンダーパスや曙中学校の交差点で前々から交通量調査を行っているのをよく見かけましたが、あれはそのために行っていたのではなかったのか。やるならもっと早くにやるべきだったように思います。

近隣駐車場の混雑

前項に関連しますが、大規模なイベント等があった際には、近隣の駐車場が非常に混雑します。私は真駒内公園から300mと近い距離にあるイオン藻岩店をよく利用しますが、イベントがあった際には、1000台くらい停められる駐車場が満車になります(それでも足りないくらい)。そして、本来の優先されるべき地元の利用客が締め出しを食らい、買い物したくても出来ないという事態に。実際に何度も経験があります。これはもう本当に迷惑だからやめていただきたい。当然店側も入り口で「当店利用者以外駐車禁止」というような看板を立てて対策を講じていますが、焼け石に水状態。

ボールパーク構想の中に、どれだけの面積を駐車場用地として検討しているか知りませんが、イオン以上の面積を必要とするのは明らかでしょう。仮に、広い駐車場が用意できたとしても、駐車料金0円のイオンには敵わないでしょう(参考に、現札幌ドームの普通車駐車料金は1台2500円)。イオンに駐車して歩いて球場に行くという人が現れ、結果長時間駐車で混雑するのが容易に想像できます。そうはなってほしくありませんね。

真駒内の風土に合わない

真駒内は、閑静な(高級?)住宅街として有名です。周囲を山や公園などの緑地で囲まれており、都会のガヤガヤした雰囲気はありません。かと言って、都心へのアクセスが悪いわけではありません。静かに暮らせてアクセスも良いところ、そう思って越してきた方、住み続けている方は少なくないのではないでしょうか。私もその一人です。

そして、今回のこの騒動。そんな真駒内に、よりにもよって、あの緑豊かな真駒内公園の中に野球場、しかもあの公式イメージにあるようなまるでUSJのような巨大商業施設を建設するとなると、街や公園の雰囲気はガラッと変わるでしょうね。それが真駒内の風土に合っているとは私は思えません。これが、中島公園(札幌市中央区)のKitaraのような、あるいは芸術の森(札幌市南区)のアートホールのような防音設備と周囲と調和のとれた外観を併せ持つ施設であれば、反対する意見などもおそらく無かったことでしょう。

尚、これに関しては、12月5日付の道新で、次のような記事が載っておりました。

新球場を核とするボールパーク(BP)を道立真駒内公園(札幌市南区)で開発する場合、環境に配慮し、当初の構想で描いた大型商業施設は併設しない方針を固めた。

日ハム新球場、真駒内なら大型商業施設設けず 球団が方針(2017年12月5日)‐どうしん電子版より引用)

先日の反対意見多数との報道を受けて、妥協してきたというところでしょうか。依然としてまだ問題は多くありますが、まあ“最悪”ではなくなったのかな…。

プラスの面もある

これまで、ボールパークができた場合のマイナス面ばかりを列挙してきましたが、勿論プラス面もあります。以下に述べます。

野球観戦がしやすくなる

当然距離が格段と近くなるわけなので、野球観戦がしやすくなります

ただ、野球観戦のし易さと真駒内公園の環境維持を天秤にかけた場合、私はやはり後者を優先しますね。実際、観戦に行こうと思ったら、他の地域と同様に、真駒内駅前から札幌ドームへのシャトルバスが出ているので、アクセスに関してはそこまで困っていませんし。

真駒内の振興につながる

真駒内の人口は、現在減少の一途を辿っています。確かに、駅前通りや近隣のスーパーなどを見るとお世辞にも栄えているとは言えません。私も、このまま人が減って町が寂れてしまうのを決して望んではいません。それに関しては、ボールパークができることで、商業施設全体の活性化が大いに期待できることでしょう。また、それに伴い不動産の価値も上がるでしょう。

しかし、それは真駒内の象徴でもある真駒内公園を犠牲にしてまで作らなければならないものなのか、と疑問に思います。真駒内を振興させる方法は何も新球場だけではないと思います。例えば、駅前の再開発や過疎団地の土地再利用など。最近では、真駒内上町の道警アパートが取り壊されて、そこに新たに今消防署作っていますよね。そういったことを他の場所でもどんどん行っていけばいいと思います。真駒内は真駒内なりの開発の仕方というものがあり、ただ闇雲に商業施設を立てればよいだろうというわけではない、と私は思います。

私の代替案

批判するだけでは能がないので、代替案を示します。といっても、実現可能性でいえば限りなくゼロですが。

原点回帰

私は、なんだかんだ構造上の欠点を指摘されたりしていますが、札幌ドームが好きです。札幌ドームができた当初は、「うおー!なんだこの近未来的なデザインは!」と心躍ったものです。何より札幌市内ではこれ以上ない立地条件だと思います。地下鉄の駅からも近く、幹線道路である国道36号線および羊ヶ丘通り沿いに面しているため、アクセス面も悪くない。加えて、北側は住宅地に面していますが、南側は農研機構の農地なので、騒音に関する苦情はあまりない?景観に関しても、クラーク博士とのツーショットがすっかり馴染んでしまいましたしね。

個人的な意見でいえば、日ハムが札幌ドームを買い取り、そして改修する形になればいいかなと思っていましたが、日ハムが札幌ドームに残留する気がさらさらないようですので、まあ実現しない話です。

4案の中では(※2018年2月12日追記)

現状の4案だと、正直どれも良いとは言えません。真駒内案もなかなかもって冗談でしょと思いましたが、北大案ほどではありません。神聖な学術機関の土地にテーマパークなんか作らないでください。これを提案した人は、絶対Googleマップだけ見て決めたでしょ、と思ってしまいます。北広島案は少しばかり遠いのがネックですし、月寒案は…そうですね、良さがよく分かりません。強いて消去法で選ぶとすれば、うーん…やはり北広島案でしょうか。

その後、北大案と月寒案が候補から外れて、北広島案と真駒内案の2案が残った様子。(2018年2月12日追記)

プロ野球北海道日本ハムが15日、新球場を核としたボールパーク(BP)構想について、建設地を道立真駒内公園(札幌市南区)と「きたひろしま総合運動公園」予定地(北広島市)の2カ所から選ぶと表明したことで、球団の検討は来年3月の決着に向け、最終局面に入った。

ボールパークどちらに 日ハム、真駒内と北広島に絞る(2017年12月16日)‐どうしん電子版より引用)

これまでの経緯からしてこうなることは想定の範囲内。

もう一つの真駒内公園案

真駒内公園案には基本反対ですが、もしもシリーズということで。現状の真駒内案では、屋“外”競技場の方ばかり注目されていますが、ふと、隣の屋“内”競技場は?と思いました。あちらも同時期に建てられたものなので、屋“外”競技場同様、老朽化が進んでそうですが…(中学生以来行ってないので分からない)。屋“内”競技場は、真駒内の北側エリアにあり、屋“外”競技場より住宅地寄りに立地していることから、屋“外”競技場よりは周辺の緑地環境への影響は低そうです。札幌ドームのような球場を作れば、(現状と変わらないので)景観も損なわれず、騒音問題も解消?ただ、利用可能な敷地面積は屋“外”競技場より一見狭そうなところがネックですかね。ふと思い付いた案ですが、この案なら許せなくもない…かな?

さて、この問題どうなることやら。今後の動向に注目したいところです。引き続き、話に進展があり次第、その都度記事の方も更新していきたいと思っております。

長文・駄文失礼しました。

その他の意見や署名活動について(※2018年2月12日新規追加)

真駒内住民が初の会合

プロ野球北海道日本ハムの新球場を核としたボールパーク(BP)構想で、建設候補地となっている道立真駒内公園(札幌市南区)の周辺住民らでつくる市民グループが14日、南区内で会合を開き、球団や誘致を目指す札幌市への要望などを話し合った。

「活性化」「住環境悪化」 日ハムBP構想、真駒内住民が議論(2018年1月15日)‐どうしん電子版より引用)

これは知りませんでした。知ってたら参加してたんですが。記事によると、意見は賛否両論の様子。

署名活動が活発化

北海道日本ハムファイターズの新球場を核としたボールパーク構想(BP)で、候補地となった道立真駒内公園(札幌市南区)での建設の賛否を問う、二つの地元住民グループの署名活動が熱を帯びている。賛成派は「地域活性化のきっかけになる」と主張する一方、反対派は「自然や住環境が損なわれる」と訴えている。

日ハムBP構想候補の真駒内公園 住民に賛否、熱帯びる署名(2018年1月17日)‐どうしん電子版より引用)

いよいよ署名活動が始まりましたね。賛成派・反対派、双方でそれぞれ署名活動をしていることからも、やはり意見は賛否両論の様子。ただ、その意見を述べている方々の立場を見てみると、周辺地区で会社経営をしている方々が地域経済の活性化のために賛成し、近隣に住む一般の方々が環境保全のために反対しており、経営者VS一般住民といった分かり易い構図となっている。

尚、署名の方法等は下記リンク先をご参照ください。

実現する市民の会(賛成派):http://www.fighters-bp.site/

反対する市民の会(反対派):https://makomanaipark.blogspot.jp/

日ハム役員、真駒内案に懸念

プロ野球北海道日本ハムの新球場を核としたボールパーク(BP)構想で、球団の親会社の日本ハム(大阪市)の複数の役員から候補地の一つである道立真駒内公園(札幌市南区)での実現性に懸念が出ていることが29日、明らかになった。地元住民の間で反対運動が起きているため。

新球場 真駒内案に懸念 日ハム役員、反対運動理由に(2018年1月30日)‐どうしん電子版より引用)

どうやら日ハム内部でも意見が割れている様子。

札幌青年会議所が真駒内案賛成署名開始

プロ野球北海道日本ハムの新球場を核としたボールパーク構想(BP)を巡り、札幌青年会議所(JC)は31日、候補地の一つとなっている道立真駒内公園(札幌市南区)への建設を求める署名活動を行う計画を明らかにした。6日から計5日間、札幌市内で賛同を募る。

日ハム新球場 真駒内案へ署名活動 札幌JC、目標20万人(2018年2月1日)‐どうしん電子版より引用)

札幌市内全域から集められた意見と南区内から集められた意見の一票の重さが同等であるはずがない。同じ市内とは言え、所詮他区は他区ですからね。例えそれが、日ハムが札幌市から出ていくのを引き留める効力に成り得たとしても、真駒内案に決定させる効力には成り得ないと考えます。

真駒内案イメージ公表!それについての意見(※2018年2月12日新規追加)

11日に行われたBP構想に関するフォーラムで、真駒内案のイメージ図が公表されました。イメージ図は下記リンクから確認できます。

球団が示したイメージ案では、透明屋根の球場を中心にホテルや温浴施設、スポーツ施設、バーベキューエリアなどを配置。冬季には球場をスキー場やスケート場として活用している米国の例を示し、通年使用も可能との考えを示した。

北海道)札幌市民に説明 新球場構想でフォーラム(2018年2月12日)‐朝日新聞デジタルより引用)

…えーっと、色々突っ込みどころ満載です。

何よりまず、「大型商業施設は併設しない」と言っていたのは何だったのでしょうか。温浴施設、ホテル、カフェ、レストラン…併設する気満々じゃないですか。しかも、温浴施設とかホテルとか公園内に作る必要全くないですよね。カフェたレストランも、ドーム内か近隣でいいですよね。本当に環境に配慮する気があるのか疑います。因みに今回、園内のイメージだけで、真駒内駅前の開発イメージ図はないですが、そちらはどうなったんでしょうか。それこそホテルとかは駅前に建設するべきでは?

そして、バーベキューエリア。これはもう悪い未来しか見えない。パリピ(パーリーピーポー)を誘引し、それらが騒ぎ、強烈な匂いや煙を拡散させ、しまいにはゴミを散乱する。その事実は、円山公園、豊平川河川敷、北大構内等において、バーベキューが厳しく制限されていることからも明らかである。勿論適正に利用している人も多くいるが、環境面に関して言えばデメリットしかない。しかも、この近辺で他にバーベキューできる場所は無いのかというとそういう訳でもなく、隣の藻南公園でバーベキューは可能。なので、わざわざ真駒内公園内に設置する必要ないと考えます。

あと、保育園。何故にここに保育園?いや、確かに、昨今の待機児童問題や騒音問題などの背景からメリットはあるかもしれませんが、わざわざ公園内に作る必要あります?騒音問題に関しては、近隣住民へは配慮は必要ないかもしれませんが、公園利用者や野生動物への配慮は考慮しましたか?よりにもよって、イメージ図では喧騒を嫌うカワセミやヤマセミの棲む川沿いに設置するとは…。

球場、BBQ、保育園…。日ハムはどれだけ真駒内公園を騒がしくさせたいのか。それを反対派は望んでいないというのに。どうやら、日ハムは「南側はそのまま残しとくから、北側はどう使ってもいいでしょ」というスタンスのようです(そう受け止められても仕方がない)。果たして、これが道立公園の適正な使い方と言えるのか。今回のイメージ図を見て、日ハムの環境配慮に対する意識の違いと真駒内公園に対する理解度の低さが浮き彫りになったように感じます。

因みに、上記で批判的な意見ばかり述べましたが、地下駐車場やアクティビティエリア、スポーツ関連施設を球場に併設することに関しては、私は肯定的に見ています。

(※注意 あくまで以上に述べたことは私個人の見解であり、決して真駒内周辺の地元住民の総意ではありません。)